3泊4日の奈良旅行、3日目。
今日は、奈良大和四寺巡礼ということで、室生寺、長谷寺、安倍文殊院、岡寺を巡る予定。
いずれも1,200年以上の歴史を持つ。
真っ白な巡礼衣を貰い、各寺院で巡礼衣に御朱印をすることで、四寺巡礼だけの特別な巡礼衣を作ることもできる。
奈良大和 四寺巡礼 | NARA-YAMATO Four Temple Pilgrimage , Hase-Muro-Oka-Abe
8時00分に奈良駅発のJR桜井線で約30分、8時28分に桜井駅に到着。
8時35分に桜井駅発の近鉄大阪線で約20分、8時53分に室生口大野駅に到着。
9時19分に室生口大野駅発の奈良交通バスで約15分、9時33分に室生寺に到着。
女人高野 室生寺。
我が身をば 高野の山にとどむとも 心は室生に有り明けの月(伝空海詠)
奈良大和四寺巡礼 個人共通拝観券2,200円を購入したら、結縁散華4枚セットを貰えた。
太鼓橋を渡り、仁王門には赤と青の仁王像、階段も雰囲気ある。
本堂の如意輪観音菩薩は、大阪府の観心寺、兵庫県の神呪寺とともに、日本三如意輪と言われる。
五重塔は、屋外に建つものとしては日本最小(16.1m)で、法隆寺に次ぐ古塔。
奥之院の御影堂(大師堂)までは多くの階段。
最後に、寳物殿。
釈迦如来坐像、十二面ある十一面観音菩薩立像、十二神将立像など。
本堂の近くには、北畠親房の墓もあったよう。
日本遺産「女性とともに今に息づく女人高野~時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地〜」。
10時49分に室生寺発の奈良交通バスで約15分、11時03分に室生口大野駅に到着。
11時09分に室生口大野駅発の近鉄大阪線で約10分、11時20分に長谷寺駅に到着。
長谷寺駅までの近鉄の急行が快適で、まるで無料のロマンスカー。
法起院に寄る。
駅から徒歩約20分で、長谷寺。
仁王門を通り、登廊には風鈴。
宗宝蔵は開いていない。
本堂の十一面観世音菩薩立像は大きい、雨宝童子立像は可愛らしい、難陀竜王は珍しい。
12 時に鐘の音に合わせて、鐘楼で二人が法螺貝(?)を吹いていた。
開山堂、大黒堂、弘法大師御影堂と見て、本長谷寺には国宝の銅板法華説相図。
五重塔は昭和29年に戦後初めて建てられた昭和の名塔。
もとは三重塔があったよう。
本坊に寄って、最後にもう一度、風鈴回廊。
鎌倉の長谷寺との関係を調べた。
奈良の長谷寺のホームページには載ってないが、鎌倉の長谷寺のホームページには載っていた。
「徳道上人は一本の楠の霊木から二体の観音像を造り、一体は大和(奈良県)長谷寺にお祀りし、一体はご縁のある土地を求めて海にお流ししました。養老5年(721)のできごとです。霊像は15年のあいだ海のうえを漂い、ついに相模(神奈川県)にながれつきました。」
徒歩約20分で長谷寺駅に到着。
13時01分に長谷寺駅発の近鉄大阪線で約5分、13時07分に桜井駅に到着。
桜井駅の案内所で「JRで行く 桜井市 大和の古道紀行」という地図付きパンフレットをもらう。
綺麗でよくまとまって、クーポンも付いている。
駅から徒歩約20分で、安倍文殊院。
安倍文殊院は、京都府宮津市(天橋立)にある智恩寺の切戸の文殊、山形県高畠町にある大聖寺の亀岡文殊とともに、日本三文殊。
本堂で、ポストカードと丹波屋善康の和菓子らくがんを貰う。
海渡文殊群像は、雲海を渡り、説法の旅に出ている姿で、5像全てが国宝。
騎獅文殊菩薩像は鎌倉時代の快慶作で、約7メールと日本最大。乗っている獅子だけでも大きい。
安倍文殊院はお墓がない、祈祷寺と言っていた。
金閣浮御堂は「七まいり」という魔除け・方位災難除けを祈願する願掛けの修行場。
西古墳は安倍倉梯麻呂の墓と伝えられ、内部は645年(大化元年)のまま保存されている。
今は願掛け不動が祀られている。
花の広場を過ぎ、十一面観音。
花広場では、平成8年からは毎年パンジーで干支ジャンボ花絵が描かれるよう。
東古墳は、飛鳥時代に造立されたもので、閼伽井(あかい)の窟とも呼ばれる。
白山堂を見て、合格門をくぐり、安倍晴明を祀る晴明堂。
安倍晴明天文観測の地があり、平安時代に星を見て吉凶を占った場所らしい。
ウォーナー博士報恩供養塔もあった。
ラングドン・ウォーナー博士は東アジアの芸術を専門とするアメリカの考古学者・美術史家で、奈良や京都などが空爆リストから外れるのに貢献したらしい。
飛鳥資料館を通り過ぎる。
第13回写真コンテスト「高松塚古墳」が開催中だった。
飛鳥寺はホームページ無し!
正式名称は、安居院。日本最初の寺。
最初の名前は「仏法興隆」から法興寺。法隆寺も「仏法興隆」に由来。
次の名前は「仏法元興」から元興寺で、奈良市の元興寺(世界遺産)は飛鳥寺が平城遷都に伴って移転したもの。そのため飛鳥寺は、本元興寺とも呼ばれた。
飛鳥大仏(釈迦如来坐像)は、609年(推古天皇17年)に鞍作鳥(止利仏師)によって作られた日本最古の仏像。
1,400年以上、同じ場所にいる。
正面ではなく少し右を見ているのは、聖徳太子誕生の地と言われる橘寺の方を見ているため。
飛鳥大仏の隣には2体は菩薩がいたようだが、どんな菩薩かは不明。
(三尊の組み合わせは、薬師如来だと日光菩薩・月光菩薩のように、ある程度決まっているよう。)
日本最古の仏舎利や伽藍の復元図もあった。
解説をしてくれた方の話が面白くて、長くいてしまった。
犬養万葉記念館は通り過ぎる。
「日本最初やくよけ霊場」岡寺。
天智天皇の勅願によって義淵僧正が建立。
義淵僧正が龍を石の蓋で池に封じ込めた話から、かつては龍蓋寺という名称だった。
仁王門から開山堂、本堂へ。
手水が綺麗に彩られていた。
本堂の如意輪観世音菩薩像は、日本最大の塑像で、如意輪観音像としては日本最古。
横には、愛染明王像と不動明王像があり、奥にある宮殿型厨子(江戸時代)が綺麗だった。
瑠璃井、稲荷社、奥之院石窟の弥勒菩薩、義淵僧正廟所、三重宝塔と見る。
奈良大和四寺巡礼 個人共通拝観券2,200円は、冷静に計算してみると金銭的な得は無かった。
個別に払うと、室生寺600円、長谷寺500円、安倍文殊院700円、岡寺400円で、合計2,200円。
結縁散華4枚セットを貰えた分だけ得をした。
17時14分に岡寺前発の奈良交通バスで約20分、17時33分に橿原神宮前駅東口に到着。
橿原神宮に行きたかったが、17時に閉門。
神社で閉門は少ない印象だが、徒歩約15分だったので事前に調べて良かった。
橿原神宮は、第一代の神武天皇と皇后の媛蹈韛五十鈴媛命を祀っている。
17時39分に橿原神宮前駅発の近鉄橿原線で約30分、18時08分に大和西大寺駅に到着。
18時16分に大和西大寺駅発の近鉄難波・奈良線で約5分、18時21分に近鉄奈良駅に到着。
奈良国立博物館へ。
駅から博物館までの道に一昨日ほど鹿がいないと思っていたら、博物館前の広場にいた。
草を食べていたが、夕食はいつもここなのだろうか。
通常は18時までだが、今日は20時00分(入場は19時30分)まで。
東京国立博物館の友の会の会員なので、名品展は無料。
建物の設計は片山東熊。
東京国立博物館の表慶館、京都国立博物館、迎賓館赤坂離宮、鳥取の仁風閣も設計している。
なら仏像館での名品展は、「珠玉の仏たち」。
第7室は十一面観音菩薩立像が多い、9世紀(平安時代)から13世紀(鎌倉時代)まで。
千手観音菩薩立像もいたが、名前が十一面千手観音菩薩立像みたいにはなっていなかった。
諸尊仏龕という携帯用の仏龕が、中国製と中央アジア製の2つあった。
誕生釈迦仏立像は可愛い。
釈迦が生まれて7歩歩いて、天上天下唯我独尊と言った姿。
第5室には他にも飛鳥時代のものが多くて驚く。
6世紀の北魏(中国)の力士立像は独特。
5世紀の北魏の誕生釈迦仏立像もあり、「現存する中国最古」と書いてあった。
日本の誕生釈迦仏立像と違い手を上げていない。
誕生を祝って龍が水を注いだという灌水の説話に基づくとか。
「特別公開 金峯山寺仁王門 金剛力士立像―奈良・金峯山寺所蔵―」
今年の4月に金峯山寺に行ったとき、確かに仁王門を修理していた。
京都 桜4 金峯神社・吉野水分神社・吉水神社・金峯山寺・東寺(2022年04月03日)
約5メートルと大きい!
大威徳明王騎牛像は、牛に乗っている。
女神坐像というのもあった。
なら仏像館と渡り廊下でつなった青銅器館には、中国古代青銅器<坂本コレクション>が展示されている。
坂本五郎という不言堂(古美術商店)の初代社長が寄贈した、中国古代の青銅器約380のコレクション。
鳳凰文卣(ほうおうもんゆう)。
大眉饕餮文簋(おおまゆとうてつもんき)や饕餮文大鼎(とうてつもんだいてい) も何か凄かった。
閉館時間の20時頃に外に出ると、日が暮れても草を食べている鹿がいた。
興福寺の五重塔がライトアップされていて、更に猿沢池もライトアップ(?)されていて、五重塔と合わせて綺麗だった。
帰ってから調べたら、7月16日~9月25日の間、ライトアッププロムナード・なら2022というもので、東大寺の南大門・中門・大仏殿や、浮見堂もライトアップされていたよう。
見たかったので凄く残念、事前の調査不足。
夕食は、かむら精肉店のはみ出しステーキ弁当をテイクアウト。(はみ出してはいなかった)
セルフ式卓上レモンサワーと備長炭焼きのお肉を堪能できる「かむら精肉店」
デザートはブルーシールで、塩ちんすこうと沖縄田芋チーズケーキのダブルをテイクアウト。2日連続!
今日のホテルも、いろはグランホテル近鉄奈良駅前。
ハリウッドツイン19.2㎡。
2022年08月25日~08月28日 奈良旅行