四国6 直島・地中美術館・ベネッセハウスミュージアム・家プロジェクト

11泊12日の四国旅行、6日目。

 

8時12分に高松発の四国汽船のフェリーで約50分、9時02分に直島(宮浦)に到着。

乗船の列は長く感じたが、フェリーのため座席に余裕はある。

直島行きフェリー・旅客船、豊島・犬島行き高速旅客船なら四国汽船株式会社

 

草間彌生「赤かぼちゃ」

 

直島銭湯「I♥湯」は、実際に入浴できる美術施設。

 

藤本壮介「直島パヴィリオン」も中に入れる。

 

10時00分から予約をした、地中美術館。(2,100円)

地中美術館は「自然と人間を考える場所」として2004年に設立され、クロード・モネジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されている。

地中の庭は、クロード・モネが造園したジヴェルニーの庭に植えていたとされる植物をベースに、約200種類の草花や樹木から構成される庭園。

 

モネは、睡蓮の池、睡蓮‐草の茂み、睡蓮、睡蓮の池、睡蓮‐柳の反映の5作品が一部屋に展示されていた。

日光を取り入れた白い部屋で、オランジュリー美術館のようだった。

 

ウォルター・デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」は、「厳密な寸法とととに空間を提示し、その空間に直径2.2mの球体と27体の金箔をほどこした木製の彫刻を配置」したもの。

展示室に入る前に「静寂も作品の一部のため会話や足音にも気を付けること」、「金の棒は繊細だから触らないこと」を注意された。

触れないのは金の棒限定だったため確認すると、金の棒以外の球体や壁は触っても良いと言われた。

また、静寂に関しては、鑑賞中にくしゃみをした人がいて、それが部屋に響いたのは良かった気もする。

金の棒は三角形、四角形、五角形の3種類から3本一セットで展示されていたが、形の組み合わせは様々で法則は分からなかった。

 

ジェームズ・タレルのエリア。「アフラム、ペール・ブルー」、「オープン・スカイ」の後にある、「オープン・フィールド」に行列ができていた。

8人ずつ部屋に入り、階段を上って、そこから鑑賞かと思ったら、それより前に進むことにまず驚いた。

まさにアートの中に入った感じ。

光の色が徐々に変化して、少し五感を狂わされたようで、一瞬真っ直ぐ歩きづらくなった。

部屋を出るときに「先には壁があるのか答えられたら教えてください。」とスタッフの方に聞いたら、「言えるところまで言うと、壁ではなく空間がある。その先は言えない。」との回答。

今まで見てきたアートの中でも印象的と思ったが、以前一度訪れた時のことは覚えていない。

 

李禹煥美術館(1,050円)は、屋外展示のみ。

 

ベネッセハウスミュージアム(1,300円)。

「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、美術館とホテルが一体となった施設として安藤忠雄が設計し、1992年に開館した。

 

ヴァレーギャラリーは2022年3月12日(土)にオープン。

「スラグブッダ88‐豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた88体の仏」(小沢剛)は、直島八十八箇所と呼ばれる仏像をモチーフに、瀬戸内の歴史の光と影の両面を反映。

「ナルシスの庭」(草間彌生)は、ステンレス製のミラーボールが様々な場所に置かれている。ミラーのため周囲の環境や鑑賞者自信をも巻き込む感じ。

 

ベネッセハウスミュージアム2階、「雑草」(須田悦弘)は壁に馴染んでいて分かりづらかった。

1階には、「十五夜の石の円」(リチャード・ロング)、「大批判:ディズニー」(ワン・グァンイー)。

 

地下1階の「100年生きて死ね」(ブルース・ナウマン)は様々な語と「LIVE」「DIE」という語を組み合わせた言葉がネオン管で表現される。例えば、PAY AND DIE、CRY AND LIVEなど。見た人はこれらの言葉から生と死について思いを巡らせるよう。

「3人のおしゃべりする人」(ジョナサン・ボロフスキー)。

「天秘」(安田侃)は、「石そのものを見せるのではなく、その上の空間を感じさせ、天とつながるものにする」。

大理石に寝ころがったら青空が綺麗。置いてある大理石、周囲のコンクリートの壁、青空、どこまでが「天秘」という作品なのか。

コンセプトは地中美術館にあったジェームズ・タレルの「オープン・スカイ」と似ていると思った。

最後は「タイム・エクスポーズド」(杉本博司)。「原始人が見た海を現代人も同じように見ることは可能か」という視点に基づいて制作された。この作品は瀬戸内海と対比して見えるように屋外に展示されている。

 

屋外展示に、ウォルター・デ・マリア再び!

「見えて/見えず 知って/知れず」

使用されている球体と柱は同じで、ともに2セットずつと地中美術館より小さめで、更に中には入れなかった。

 

2階のミュージアムカフェで昼食。

香川県産オリーブ豚を使った豚肉のトマト煮込み。

 

最後に「フォー・ラインズ」(ジョージ・リッキー)だけ場所が分からなくて、受付の方に聞いたら、カフェの外から見えると言われた。

カフェの外に出ても分からなかったので、どんな形状か検索して、やっと見付けられた。

 

更に屋外展示。

「平面によって2分割された円筒」(ダン・グラハム)、「腰掛」、「猫」、「らくだ」などはニキ・ド・サンファールの作品。動物の背中は草花が植えられていた。

 

屋外作品として展示されている草間彌生の「南瓜」は、2021年8月の台風9号の影響で破損したが、復元制作を経て2022年10月4日に旧作と同じ場所で展示をされるようになったらしい。

写真を撮る人で行列ができていた。

 

杉本博司ギャラリー 時の回廊(1,500円)は行かず。

杉本博司の代表的な写真作品やデザイン、彫刻作品などを継続的かつ本格的に鑑賞できる「世界的にも他に例をみない」展示施設らしい。

 

つつじ荘を通り過ぎ、直島港ターミナルまで歩く。

 

直島港ターミナルは、直径4メートルの球13個を積み上げた半透明の建物で、船の待合所、駐輪所、トイレを備える。

設計はSANAA妹島和世 + 西沢立衛)で、宮ノ浦の海の駅「なおしま」や金沢 21 世紀美術館も手掛けている。

 

家プロジェクト(角屋、南寺、護王神社、石橋、碁会所、はいしゃ)(1,050円)

直島・本村地区において展開するアートプロジェクトで、点在していた空き家などを改修し、人が住んでいた頃の時間と記憶を織り込みながら、空間そのものをアーティストが作品化している。

 

家プロジェクトのチケットは農協の横の本村ラウンジ&アーカイブで購入。

南寺は既に整理券の配布が終了、昼頃には終わっていたらしい。

調べたら「オープン・フィールド」のジェームズ・タレルの作品だったので見たかった!また今度!

 

角屋(宮島達男、Sea of Time '98、Naoshima's Counter Window、Changing Landscape)

Sea of Time '98は、民家の一部屋に水がためられて、水の中にたくさんの数字が光っている。数字の変わるペースは異なっていた。

 

護王神社杉本博司、Appropriate Proportion)は、ガラスの階段が地上の神社の社殿と地下の古墳の石室のような空間を結ぶ。

石室内はガラスの階段を通じてほのかな光が差し込み神秘的。暗い石室から外に出たときの海と空の奇麗さも良い。

下記の解説が凄く面白い!ベネッセハウスミュージアムで見た「タイム・エクスポーズド」(「海景」シリーズ)ともつながるとは!

 

杉本博司はなぜ「護王神社」に石室をつくったのか?

「杉本氏にとって護王神社の発想の起点となったのは、現存する中でもっとも古様の神社の一つである伊勢神宮よりもさらに古い神社形式があるならばどのような形だったのかを考えることでした。その中で、神明造の社と古墳が同時に存在した時期があったかもしれないという独自の歴史解釈をおこない、拝殿の地下に石室を設けたのです。そこには「伊勢神宮的な神道古墳時代を結び付ける」というコンセプトが込められています。」

護王神社の石室の出入り口からは、瀬戸内海の水平線が見えるように設計され、「海景」シリーズに連なる体験ができます。古墳時代を想起させる石室から、古代から変わらずに存在する海を目にした時、過去と現在のつながりを感じられるのではないでしょうか。」

杉本博司はなぜ「護王神社」に石室をつくったのか? | ブログ | ベネッセアートサイト直島

 

これを見た後だと、杉本博司ギャラリー 時の回廊に行けば良かったと思った。

護王神社の坂を登ると、上には八幡宮があった。

 

碁会所(須田悦弘

左右対称の建物の向かって左の部屋には木製の椿の花、右の部屋は何も無いと思わせて立入禁止の棒が竹のように見せて実は木で作られている。左の部屋にも立入禁止の棒はあるが普通の竹製。須田悦弘は彫刻家のよう。

庭にも椿が植えられている。

 

The Naoshima Plan 「水」は、直島ホールも建築した三分一博志が建築。

16時までだったが、15分前くらいに入れて良かった。

 

 

石橋(千住博、空(くう)の庭、ザ・フォールズ)

襖絵は直島の崖のようで、襖絵や床脇の天袋、掛け軸、庭も含めて、「空の庭」らしい。ザ・フォールズは蔵の中でうっすらな光で見る。

 

直島町役場、直島ホールを見る。

 

はいしゃ(大竹伸朗、舌上夢/ボッコン覗)は、外観も内部もアートだった。

 

家プロジェクトのきんざ(520円)とANDO MUSEUM(520円)は行けず。

ANDO MUSEUMは、安藤忠雄の設計による打ち放しコンクリートの空間で、過去と現在、木とコンクリート、光と闇と、対立した要素が重なり合う、小さいながらも安藤忠雄の建築要素が凝縮された空間らしい。

 

16時20分に役場前発のすなおくん(バス)で約5分、16時25分に宮浦港に到着。

17時00分に直島(宮浦)発のフェリーで約1時間、18時00分に高松に到着。

帰りのフェリーは凄い人で席もかなり埋まっていそうだった。

 

今日は9時から17時まで約8時間も直島を楽しめたが、まだ行けていない所も多く、ぜひまた来たい。

良い天気で屋外展示も気持ち良く見れた!

 

夕食は岡山駅COM高松2階にある創作とんかつ ケ晴レで、さぬきオリーブ豚ロースかつ。

高松市にある美味しいとんかつ屋「創作とんかつ ケ晴レ」【公式】

 

デザートは、大山牧場うしおじさんのシュークリームと、一六名物しょうゆ餅。

【香川・さぬきの酪農牧場】大山牧場うしおじさん のんびり緑いっぱい!ジャージー牛のおいしい牛乳をお届けいたします!

株式会社一六(一六本舗) | 一六タルト 名菓 お土産 | 愛媛県 松山市

 

今日のホテルは、JRクレメントイン高松。

シングルルーム15.1㎡。

【公式サイト】JRクレメントイン高松/ベストレート保証

 

 

 

2023年04月27日~05月08日 四国旅行