11時09分に六本木一丁目駅に到着。
泉屋博古館東京<六本木>
2002年(平成14年)に泉屋博古館分館として開館し、2021年(令和3年)に泉屋博古館東京に改称。2022年(令和4年)、リニューアルオープン。
泉屋博古館東京 <六本木> | SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM TOKYO
1960年(昭和35年)に、住友家旧蔵の美術品を保存、公開するため財団法人 泉屋博古館が設立された。名称は住友家の江戸時代の屋号「泉屋」と中国・宋時代の青銅器図録「博古図録」にちなむ。
2024年(令和6年)、改修工事のため休館。
泉屋博古館 <京都・鹿ヶ谷> | SEN-OKU HAKUKOKAN MUSEUM
企画展「歌と物語の絵―雅やかなやまと絵の世界」
企画展 歌と物語の絵 ― 雅やかなやまと絵の世界 | 展覧会 | 泉屋博古館東京 <六本木>
出品リスト
https://sen-oku.or.jp/wp-content/uploads/2023/12/list_utamonogatari0530.pdf
順路1
1:うたうたう絵
石山切(貫之集下)、藤原定信、平安時代(12世紀)、重要美術品
上畳本三十六歌仙絵切 藤原兼輔、詞:伝藤原為家・絵:伝藤原信実、鎌倉時代(13世紀)、重要文化財
この作品のみ撮影可能
扇面散・農村風俗図屏風、江戸時代(17世紀)
柳橋柴舟図屏風、江戸時代(17世紀)
柳は新芽、若葉、青葉、落葉と右から順に姿を変え、刈田や積雪も見え、一双を通じて四季の推移が表現されている。
秋草鶉図屏風、土佐光貞、江戸時代(18世紀)
和歌短冊(古筆手鑑)、桃山~江戸時代(16~17世紀)
順路2
誰ヶ袖図屏風、江戸時代(17世紀)
「色よりも 香こそあはれと 思ほゆれ 誰が袖ふれし 宿の梅ぞも」という古今和歌集の和歌(詠人知らず)にちなんで近代に命名された。
葛下絵扇面 散屏風、伝本阿弥光悦、江戸時代(18世紀)
かつては扇子装で、19世紀頃に屏風に貼り替えられ、葛の下絵が全体に施された。
順路3
2:ものかたる絵
中国から来庁者した天狗(是害房)と日本の天狗の物語。漫画の吹き出しのように天狗のセリフがある。
紫式部観月図、狩野常信、江戸時代(18世紀)
紫式部が石山寺に参籠し、湖水に映る十五夜の月を見て、源氏物語を着想したという伝説に基づく。
玉取図、狩野益信、江戸時代(17世紀)
海女の玉取伝説。海中で海女が龍神に追われている。
伊勢物語図屏風、桃山~江戸時代(17世紀)
源氏物語図屏風、江戸時代(17世紀)
大原御幸図屏風、桃山時代(16世紀)
大原御幸は平家物語の最終段。壇ノ浦で生き残った建礼門院(平徳子)が隠棲する大原の寂光院を後白河法皇が訪れ、一門の最期の話を聞く。
草廬三顧図、狩野探淵、江戸時代(19世紀)
三顧の礼。右幅には草廬に向かう劉備、関羽、張飛、左幅には自室で読書する孔明。
竹取物語絵巻、江戸時代(17世紀)
竹取物語は日本の物語文学の中でも伝存最古の部類。
3:れきし画
鼠狐言帰図巻、菊池容斎、明治5年(1872)
前半のネズミの嫁入りと、後半のキツネの嫁入り。
筑紫菅公之図、大塚春嶺、明治後期~昭和前期(20世紀)
菅原道真は重陽の節句に内裏で開かれた観菊の宴で、優れた詩を披露して帝より御衣を賜った。藤原時平の讒言により筑紫の太宰府に左遷され、謹慎中の居所で迎えた9月9日に、菊の花を見て去年のことを思い出し、恩賜の御衣を捧げ持ち、帝の残り香を拝した。
桜井訣別、伊藤鷺城、明治42年(1909)頃
足利尊氏を迎え撃つ楠木正成が、桜井駅で息子の正行に天皇から賜った刀を託して別れた。
【第4展示室】特集展示「没後100年 黒田清輝と住友」
黒田が平家物語の悲恋で知られる清閑寺を訪ねた時の体験をもとに着想した「昔語り」という作品の下絵が中心。住友家15代の住友友純(春翠)が購入し、須磨海岸に建てられた住友家の別邸にあったが、1945年の空襲で焼失した。
春翠は裸体画論争で槍玉にあげられた朝妝も購入した(焼失)。
徒歩約5分で、大倉集古館へ。
大倉喜八郎が、1902年(明治35年)に自邸内に開館した大倉美術館を前身とし、1917年(大正6年)に財団法人化した私立美術館。
現存する日本最古の私立美術館であるとともに、日本で最初の財団法人の私立美術館。
大倉喜八郎は大成建設など大倉財閥の創設者。ホテルオークラの創業者である大倉喜七郎の父。
建物の外には、大倉鶴彦翁像。
特別展「大成建設コレクション もうひとりのル・コルビュジエ~絵画をめぐって」
作品リスト
https://www.shukokan.org/Portals/0/images/exhibition/history/2024/20240625_corbusier_list.pdf
ル・コルビュジエとは | Galerie Taisei | 大成建設
世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献‐」は、7か国に所在する17資産で構成される。
1階
3象徴的モチーフ 牡牛 一角獣 イコン モデュロール 開いた手
牡牛XVIII
牡牛XVIII | Galerie Taisei | 大成建設
女のいるコンポジション
女のいるコンポジション | Galerie Taisei | 大成建設
顔
開いた手
直角の詩 B-2
「直角の詩」から B-2 | Galerie Taisei | 大成建設
女の顔 (イヴォンヌ・ガリ)
チャンディガール
4グラフィックな表現
直角の詩
二つの間に
「直角の詩」では交わる直線(+)がつくる融合を語るが、「二つの間に」では平行する直線「=」の間の交信を語っている。あらゆるものの存在をそのまま認め、それらは必ずや一つのハーモニーを奏でる。
行列
奇妙な鳥と牡牛
奇妙な鳥と牡牛 | Galerie Taisei | 大成建設
城館を彩ったタピスリーは20世紀には衰退していた。そこで、画家たちに下絵を制作してもらい、それを元にタピスリーを製作することで復興を目指した。
タピスリーはどこにでも持ち運べるため、コルビュジエはタピスリーを「遊牧民の壁」と呼んだ。賃貸住宅に住む現代人にはタピスリーは壁そのもので、転居先に設置することで常にコルビュジエの空間を作り出すことができる移動間仕切りとなる。
2階へ
1ピュリスムから 詩的なオブジェまで
レア
くつろぐ女(ジョセフィン・ベーカー)
2女性たち 踊る女性 たくましい女性 くつろぐ女性 人体の変容
サーカス 女性と馬
サーカス、女性と馬 | Galerie Taisei | 大成建設
女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者
女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者 | Galerie Taisei | 大成建設
長椅子 ソファに座る裸婦と犬、カラフェ
アコーディオンに合わせて踊る女性
アコーディオンに合わせて踊る女性 | Galerie Taisei | 大成建設
地下1階には、建築の模型や解説パネル。
獅子、中国・魏晋南北朝時代、3-6世紀、重要美術品
怖畏金剛像、中国・清時代、17-18世紀
韋駄天立像、中国・清時代、17-18世紀
大倉集古館の建物は伊東忠太の設計で、階段の親柱の獅子、2階展示室の天井の龍も良かった。
伊東忠太は、平安神宮、兼松講堂、大雲院祇園閣、靖国神社神門、築地本願寺、湯島聖堂なども設計した。
今回のぐるっとパスの利用歴