9時37分に上野駅に到着。
国立西洋美術館へ。
企画展「モネ 睡蓮のとき」
作品リスト
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/2024monet_list.pdf
第1回印象派展から150年の2024年に、〈睡蓮〉の連作を中心にモネ晩年の作品を紹介する展覧会。
モネは未完の作品の大部分を最期までアトリエに残したが、生前に唯一〈睡蓮〉の装飾パネルを手放すことを認めた相手が、松方幸次郎。松方は30点以上ものモネの作品を収集し、今日、国立西洋美術館のコレクションとなっている。
パリのマルモッタン・モネ美術館の所蔵作品およそ50点に、国立西洋美術館をはじめ日本各地に所蔵される作品を加えた、計64点(睡蓮の作品は20点以上)のモネの絵画が展示されている。
第1章 セーヌ河から睡蓮の池へ
1893年、モネはジヴェルニーの自邸の庭の土地を新たに買い足し、セーヌ河の支流から水を引いて睡蓮の池を造成した。
《陽を浴びるポプラ並木》、国立西洋美術館(松方コレクション)
《舟遊び》、国立西洋美術館(松方コレクション)
《ポール゠ヴィレのセーヌ河、 ばら色の効果》
《ポール゠ヴィレのセーヌ河、 夕暮れの効果》
《ジヴェルニー近くのセーヌ河支流、 日の出》
《セーヌ河の朝》、国立西洋美術館
《ヴェトゥイユ》、国立西洋美術館(松方コレクション)
《チャーリング・クロス橋、 ロンドン》、1902年頃、国立西洋美術館(松方コレクション)
雲?もや?の感じが幻想的。
《チャーリング・クロス橋》、1899-1901年頃
白と黒の濃淡のみで描かれているよう。
《テムズ河のチャーリング・クロス橋》、1903年、吉野石膏コレクション(山形美術館に寄託)
夕焼けによる水面のオレンジ色が雲のようにも見えて綺麗。
https://yg-artfoundation.or.jp/sys/art.php?id=268
「影によって存在を、断片によって全体を暗示する」
《睡蓮》、1907年
「水と反映の風景に取りつかれてしまった」。黄昏時の光と大気の効果のみが抽出されている。オレンジの水面が炎のようにも見える。
《睡蓮、夕暮れの効果》
最初期の睡蓮と推定される作品の一つ。睡蓮の花それ自体がクローズアップされている。夕暮れの効果はほとんど感じられなかった。
第2章 水と花々の装飾
《黄色いアイリス》、1914-17年頃、国立西洋美術館
《黄色いアイリス》、1924-25年頃
真横からアイリスをとらえる視点と、空と雲が映し出された池の水面を見下ろす視点という、二つの異なる視点が組み合わされている。
《藤》
当初、睡蓮の装飾画の上部に藤の花をモチーフとするフリーズ(帯状装飾)を設置することを計画した。頭上に藤棚が翳る太鼓橋を渡り、池の周囲をめぐる情景がイメージされる。
《キスゲ》
《アガパンサス》
《睡蓮》、1914-1917年頃
輪状の形態の睡蓮の群を画面中央に大きくとらえた、睡蓮の肖像ともいうべき作品。
《睡蓮》、1914-1917年頃、アサヒグループ大山崎山荘美術館
黄昏時の光を表したものであろう青紫と黄緑の色彩のグラデーションは「融けた金」と評された。
クロード・モネ《睡蓮》|所蔵品|アサヒグループ大山崎山荘美術館
第3章 大装飾画への道
「大装飾画(Grande Décoration)」とは、睡蓮の池を描いた巨大なパネルによって楕円形の部屋の壁面を覆うという、モネが長年にわたり追い求めた装飾画の計画。
オランジュリー美術館を意識しているだろう部屋。この部屋のみ撮影可能。
《睡蓮、柳の反映》、1916-1919年頃
《睡蓮》、1914-1917年頃
《睡蓮の池》、1917-1919年頃
《睡蓮》、1914-1917年頃
《睡蓮》、1916-1919年頃
《睡蓮》、1916-1919年頃
《睡蓮》、1916年、国立西洋美術館(松方コレクション)
松方幸次郎がモネから直接購入した作品の一つ。
《睡蓮、柳の反映》、1916-1919年頃
《睡蓮、柳の反映》、1916年?、国立西洋美術館(松方コレクション)
1921年に松方がジヴェルニーのモネの家を訪れ、18点ほどの作品を直接購入した。大装飾画の関連作品を外に出すことを嫌ったモネが生前に唯一売却を認めた装飾パネル。
第4章 交響する色彩
《睡蓮の池》、1918-1919年頃
茶色い、秋なのか。
《日本の橋》、1918年
太鼓橋のモチーフは葛飾北斎や喜多川歌麿の浮世絵版画から着想を得たとされる。
《日本の橋》、1918-1924年頃
「声が出なくなった歌手は引退する。白内障の手術を受けた画家は描くのを諦めるべきなのだろう。でも私にはとてもできない。」
白内障という事情を知らなければ、猟奇的と感じる。
《枝垂れ柳》
《ばらの小道、 ジヴェルニー》
花の庭の中央を貫き、モネの邸宅と睡蓮の庭のある水の池をつなぐ小道。1950年代アメリカで抽象表現主義が現れると、モネの表現は前衛絵画の先駆けとされた。
《ジヴェルニーの庭》
周りの余白の白が良い。
《ばらの庭から見た家》、1922-1924年頃
他はオレンジや緑なのに、一つだけ青系のものもあった。
エピローグ さかさまの世界
1918年に第一次世界大戦が休戦を迎えると、モネは当時の首相で旧友のジョルジュ・クレマンソーに対して、戦勝記念として2枚の装飾パネルを国家に寄贈することを申し出る。この寄贈計画がオランジュリー美術館の睡蓮の部屋へと発展する。
《枝垂れ柳と睡蓮の池》
枝垂れ柳は頭を垂れて涙を流すかのような姿から、悲しみや喪服の象徴とも解釈される。
《睡蓮》、1916-1919年頃
平日の昼間なのにすごい混雑だった。
常設展へ。
国立西洋美術館の原点は松方コレクション。
1951年(昭和26年)に調印されたサンフランシスコ平和条約でフランス政府の所有となった松方コレクションの返還に向け、フランス美術館(仮称)を設置することとなり、上野にル・コルビュジエの設計により建設された。1959年(昭和34年)6月に開館式、一般公開。
2016年(平成28年)に「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」として世界文化遺産に登録。フランス、スイス、ベルギー、ドイツ、アルゼンチン、インド、日本の7か国に点在する17の資産で構成されている。
2020年10月から約1年半の休館期間に、ル・コルビュジエの設計意図が伝わるような形で、前庭の復元工事が行われた。
4室
ティツィアーノ・ヴェチェッリオと工房「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」
ピーテル・ブリューゲル(子)「鳥罠のある冬景色」
ラヴィニア・フォンターナ「アントニエッタ・ゴンザレスの肖像 」
5室
エル・グレコ「十字架のキリスト」
ヨハネス・フェルメール (に帰属)「聖プラクセディス」
6室
カルロ・インノチェンツォ・カルローネ「聖フェリックスと聖アダウクトゥスの栄光」
7室
ウジェーヌ・ドラクロワ「聖母の教育」
ジャン=フランソワ・ミレー「春(ダフニスとクロエ)」
8室
フランク・ブラングィン「松方幸次郎の肖像」
ギュスターヴ・クールベ「狩猟者のいる風景」
ジョン・エヴァレット・ミレイ「あひるの子」
9室
クロード・モネ「雪のアルジャントゥイユ」
オーギュスト・ロダン「化粧するヴィーナス」
ピエール=オーギュスト・ルノワール「アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)」
エドゥアール・マネ「ブラン氏の肖像」
ポール・セザンヌ「散歩」
エドガー・ドガ「舞台袖の3人の踊り子」
ピエール=オーギュスト・ルノワール「帽子の女」
クロード・モネ「しゃくやくの花園」
小企画展は「オーガスタス・ジョンとその時代—松方コレクションから見た近代イギリス美術」
オーガスタス・ジョンとその時代—松方コレクションから見た近代イギリス美術|国立西洋美術館
出品リスト
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/2024augusutusjohn_list.pdf
1階へ、11室
ピエール=オーギュスト・ルノワール「木かげ」
ポール・セザンヌ「ポントワーズの橋と堰」
クロード・モネ「波立つプールヴィルの海」
アクセリ・ガッレン=カッレラ「ケイテレ湖」
アンリ・ファンタン=ラトゥール「聖アントニウスの誘惑」
ヴィルヘルム・ハンマースホイ(ハマスホイ)「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」
エドゥアール・マネ「花の中の子供」
ポール・シニャック「サン=トロぺの港」
ポール・シニャック「サン・ジャン要塞」
新展示作品!シニャックの作品!撮影禁止。
12室
アルベール・グレーズ「収穫物の脱穀」
エドヴァルド・ムンク「雪の中の労働者たち」
ジョアン・ミロ「絵画」
パブロ・ピカソ「男と女」
ジャクソン・ポロック「ナンバー8, 1951 黒い流れ」
サム・フランシス「ホワイト・ペインティング」
ジョルジュ・ブラック「パイプのある静物」
パブロ・ピカソ「小さな丸帽子を被って座る女性」
藤田嗣治「坐る女」
ジョルジュ・ルオー「道化師」
ル・コルビュジエ「女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者」
女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者 | Galerie Taisei | 大成建設
「カレーの市民」
オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」
東京国立博物館 - Tokyo National Museum
挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」は今度。
平成館 企画展示室「令和5年度新収品」。
加彩官人、北魏時代・6世紀
松芝不老図、富岡鉄斎筆、明治~大正時代・19~20世紀
源氏物語図屏風(若菜上)、伝土佐光則筆、江戸時代・17世紀
本館1室
火焰型土器、縄文時代(中期)・前3000~前2000年
土偶、山梨県笛吹市御坂町上黒駒出土、縄文時代(中期)・前3000~前2000年
2室(国宝室)、古今和歌集(元永本)下帖、平安時代・12世紀
古今和歌集は905年(延喜5年)に醍醐天皇の命により編纂がはじまった、日本で最初の勅撰和歌集。多くの写本が伝わる中で元永本は全20巻が揃う日本最古の写本。
東京国立博物館 - 展示・催し物 展示 本館(日本ギャラリー) 国宝 古今和歌集(元永本)下帖 作品リスト
3室
4室
一重口水指 銘 柴庵、安土桃山~江戸時代・16~17世紀、重要文化財
織部扇形向付、江戸時代・17世紀
5室
黒糸威二枚胴具足、江戸時代・17世紀、重要文化財
7室
源氏物語図屏風、江戸時代・17世紀
8室
色絵桜楓文木瓜形鉢、仁阿弥道八作、「道八」印、江戸時代・19世紀
龍田川図、狩野探信〈守道〉筆、江戸時代・19世紀
兎桔梗図、俵屋宗達筆、江戸時代・17世紀
紅葉に菊流水図、尾形乾山筆、江戸時代・18世紀
10室
百人一首乳母か繪説・在原業平、葛飾北斎筆、江戸時代・19世紀
近江八景・石山秋月、歌川広重、江戸時代・1857年(安政4年)
東海道五拾三次之内・由井 薩埵嶺、歌川広重、江戸時代・19世紀
東海道五拾三次之内・庄野 白雨、歌川広重、江戸時代・19世紀
東海道五拾三次之内・桑名 七里渡口、歌川広重、江戸時代・19世紀
京都名所之内・通天橋ノ紅楓、歌川広重、江戸時代・19世紀
名所江戸百景・浅草田甫 酉の町詣、歌川広重、江戸時代・安政4年(1857)
名所江戸百景・よし原日本堤、歌川広重、江戸時代・安政4年(1857)
紅葉に猿、歌川広重、江戸時代・19世紀
渦潮を花に見立て、下の雪景色の「木曽路之山川」、月の「武陽金澤八勝夜景」とともに「雪月花三部作」と言われる。
1階へ。
11室
四方四仏坐像、江戸時代・寛永16年(1639)
12室
花樹鳥獣蒔絵螺鈿聖龕、安土桃山~江戸時代・16~17世紀、重要文化財
楓椿鳥蒔絵螺鈿水盤、安土桃山~江戸時代・16~17世紀
唐人物花鳥獣蒔絵櫃、江戸時代・17世紀
豆兎蒔絵螺鈿硯箱、伝永田友治作、江戸時代・19世紀
13室
短刀 粟田口吉光(名物 厚藤四郎)、鎌倉時代・13世紀、国宝
色絵桜楓文鉢、仁阿弥道八作、江戸時代・19世紀中頃
14室、「やきものを彩る金と銀」。
色絵金襴手龍虎図大瓶、竹内吟秋作、明治25年(1892)
色絵金襴手鳳凰文飾壺、七代錦光山宗兵衛作、明治25年(1892)
色絵月梅図茶壺、仁清、「仁清」印、重要文化財
16室
18室