4泊5日の奈良旅行、3日目。
8時15分に奈良駅発のJR関西本線で約10分、8時26分に法隆寺駅に到着。
徒歩約15分で、法隆寺へ。
460円と安くて美味しかったので、2セット食べた。
並木道から南大門を通り、中門(飛鳥時代)と金剛力士像(奈良時代)を見て、西院伽藍へ。
711年(和銅4年)に造られた、五重塔初層四面の塑土岩窟形の須弥山に安置されている塑造の群像(塔本塑像)も国宝。
五重塔の心柱の構造は、スカイツリーの「心柱制振」という制振システムにも生かされている。
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金堂には、金銅薬師如来座像(飛鳥時代)、金銅釈迦三尊像(飛鳥時代)、金銅阿弥陀如来座像(鎌倉時代)、日本最古の四天王像(白鳳時代)。
金銅釈迦三尊像は623年に止利仏師が制作。壁画は再現。
大講堂には、薬師三尊像、四天王像。
大宝蔵院。
観音菩薩像(夢違観音像、白鳳時代、国宝)は、悪い夢を良い夢に変えてくれる力を持つ。思ったより小さい。
観音菩薩像(九面観音、唐時代、国宝)、地蔵菩薩像(平安時代、国宝)。
観音菩薩像(百済観音像、飛鳥時代、国宝)、209.4cm(像の横の解説パネルでは210.9cm)で八頭身。左手で水瓶を軽くつまんでいる。
誰によってどこで造られ、どこに安置されていたか、由来は不明。
玉虫厨子も大きいが、更に大きい。
伎楽面の多くは、法隆寺献納宝物として東京国立博物館の保管になっている。
七星剣(飛鳥時代)は漫画やゲームに出てきそう。
刀身に金象嵌で北斗七星が表されている。見付けられたが、先の方で小さかった。
法隆寺に関係した絵画
金堂壁画(700年前後、焼損)は、本格的な唐様式による浄土表現。
1949年の火災により損傷したため、収蔵庫に保存されている。
飛天図(飛鳥時代(白鳳期))のみ取り外されていたため、展示されている。
五重塔心礎納置舎利容器(模造、昭和時代)。
百萬塔及び陀羅尼経(奈良時代、重要文化財)は、770年に100万基が完成した木造小塔。
陀羅尼経は黄染めの麻紙に経文を刷ったもので、印刷技法は解明されていないが、年記の明らかな印刷物としては世界最古。
五重塔模型(創建時推定復原、昭和時代)。
東院伽藍。
東大門(奈良時代)は、珍しい三棟造りという奈良時代を代表する建物の一つ。
夢殿は八角円堂。
1884年に法隆寺を訪れたフェノロサらが反対する僧侶たちを説き伏せて厨子を開扉したらしい。
道詮律師塑造(平安時代、国宝)と行信僧都像(奈良時代、国宝)は見れた。
中宮寺へ。
本尊の菩薩半跏像(如意輪観世音菩薩、飛鳥時代、国宝)は、エジプトのスフィンクス、モナリザと並び、世界の三つの微笑像。
天寿国曼荼羅繍帳(国宝)は、日本最古の刺繍遺品。展示は複製。
聖徳太子二歳像(木造南無仏太子立像?、鎌倉時代)は布をかぶっていた。
12時12分に中宮寺東口発の奈良交通バスで約35分、12時46分に薬師寺駐車場に到着。
休ヶ岡八幡宮。
古来より薬師寺への参拝は、まずご鎮守様である休ヶ岡八幡宮に詣で、身を清めてからという作法らしい。
薬師寺。
680年の天武天皇の発願により藤原京に建立され、平城遷都に伴って718年に現在の地に移った。
金堂・大講堂・東院堂・玄奘三蔵院伽藍・西塔初層東面開扉・食堂・西僧坊の共通拝観券1,600円。
奈良薬師寺 公式サイト|Yakushiji Temple Official Web Site
白鳳伽藍。
白鳳時代に初めて二基の塔を相対し配置する伽藍様式で薬師寺が建立されたため、この様式は「薬師寺式伽藍配置」と呼称される。
東塔(白鳳時代、国宝)は創建当時より残る唯一の建物。
六重に見えるが、三重塔で、「凍れる音楽」と称されている。
心柱の傷みにより、2009年に全面解体による保存修理事業が行われ、2021年春に完了。
塔は釈迦の舎利(遺骨)を祈りの対象として祀る建物。
塔はインドの古い言葉で「ストゥーパ」といい、中国で「卒塔婆」と音訳されたものが、日本に伝わった。
西塔は1528年に焼失し、1981年に再建。
内陣には釈迦八相像のうち四相像が祀られているが、今日見れたのは一つのみ。
金堂は1981年に再建。
薬師三尊像(白鳳時代、国宝)。
13時45分頃に金堂で儀式?が始まった。
奈良時代、正月に吉祥天女を祀って新年の祈願をすることが初詣の始まりらしい。
薬師寺では1月1日〜3日の間は国宝の吉祥天画像が、4日~15日は吉祥天女画像(平成本)が祀られる。
手の上の赤い玉を見ながらお願いをし、お願い事の前に「私も努力をしますから」という言葉を付ける。
願い事を守るため、願い事を思い出すために、御守り(鈴入?)を買うように繋げていた。
御札は玄関の内側の扉の上に貼る。
ギリシャ、ペルシャ、インド、中国と、奈良時代の世界の文様が集約されていて、東西文化の交流や奈良がシルクロードの終着点とも言われることを表している。
東院堂(鎌倉時代、国宝)は、日本最古の禅堂。
聖観世音菩薩立像(白鳳時代、国宝)がある。
四天王立像(鎌倉時代)のうち持国天と増長天があり、色が残っている。多聞天と広目天は2023年4月頃まで保存修理中。
大講堂の仏足石(奈良時代、国宝)は日本最古。
インドでは仏像が作られる前は象徴的に足跡を表して礼拝していた。
仏足跡歌碑(奈良時代、国宝)は、仏足石を讃える歌が万葉仮名で刻まれている。
西僧坊では東塔相輪水煙、東塔相輪檫銘(奈良時代)。
水煙には3人×4枚の飛天が舞う。
奉納散華原画とパート・ド・ヴェール展。
散華は仏を讃嘆し供養するために花を撒く作法で、本来は生花だが、現在は花弁形の紙を用いる。
パート・ド・ヴェールは、メソポタミア時代から伝わるガラス工芸技法。カラフルで綺麗だった。
食堂には、本尊「阿弥陀三尊浄土図」。
壁画「仏教伝来の道と薬師寺」は、田渕俊夫作で全長約50m。
後堂の千体阿弥陀仏は金に輝いて圧巻。
天井も金属で何か模様ができていた。
授与所には、薬師如来坐像台座の模型がある。
トイレには善男子、善女人とある。
長安、須弥山、バーミアン、デカン高原など、中国とインドを結ぶ旅が描かれている。
「仏教伝来の道と薬師寺」と「大唐西域壁画」の二つの壁画は、食堂の長安大雁塔で結ばれているらしい。
徒歩約10分で、唐招提寺へ。
金堂(奈良時代、国宝)には、盧遮那仏坐像、薬師如来立像、十一面千手観世音菩薩立像、梵天・帝釈天立像、四天王立像、9体全て奈良時代の国宝。
建物の八本の柱はギリシャの神殿建築技法がシルクロードから日本に伝来したかのよう。
講堂(奈良時代、国宝)は、平城宮東朝集殿を移築したもので、平城京宮唯一の宮殿建築の遺構。
本尊は弥勒如来坐像(鎌倉時代)で、持国天・増長天立像(奈良時代、国宝)。
金堂の装飾彩色の復元が展示されていた。
鼓楼(鎌倉時代、国宝)。
開山堂で鑑真和上御見代わり像(2013年)を見る。
鑑真和上像は国宝で御影堂にあり、年間数日しか開扉しない。
宝蔵・経蔵(奈良時代、国宝)は校倉様式の建物で、日本最古の校倉。
新宝蔵は12月1日〜2月28日の間、冬季休館。12月31日〜1月3日は特別公開していたようなので残念。
薬師寺の国宝の吉祥天女画像も1月3日までだったので、混雑を覚悟で昨日来れば良かった。
鑑真和上御廟は木や苔が良い。
御影堂の公開予定は、4月の結縁写経会、6月の開山忌舎利会(鑑真和上坐像特別開扉)。
16時34分に開山堂を閉める際に、扉の横から鑑真和上御身代わり像を直接(ガラス越しではなく)見させてもらえた。
醍醐井戸、戒壇を見る。
薬草園は2024年完成に向けて整備中。
17時02分に西ノ京駅発の近鉄橿原線で約5分、17時06分に大和西大寺駅に到着。
17時17分に大和西大寺駅発の近鉄奈良線で約5分、17時23分に近鉄奈良駅に到着。
夕食は、牛カツ京都勝牛 近鉄奈良駅前店。
牛サーロインカツ・厚切り牛タンカツ京玉膳。
店員が元気だった。
【公式】 | 牛カツ京都勝牛 GYUKATSU Kyoto Katsugyu
大和茶大福専門店 GRANCHAで、お茶度1番薄衣とお茶度5番夏盛のセットを購入。
2023年01月02日~01月06日 奈良旅行