3泊4日の奈良・大阪旅行、4日目。
帝国ホテル大阪を出発。
昼食を食べに、大阪中之島美術館へ。
11時00分から、ミュゼカラト。
乾杯ドリンク、前菜盛り合わせ、ローストビーフ、本日のデザート。
中之島香雪美術館。
香雪美術館は、朝日新聞社の創業者である村山龍平が収集した日本と東アジアの古い時代の美術品を所蔵している美術館。「香雪」は村山龍平の号。
1972年(昭和47年)に財団法人香雪美術館が設立され、翌1973年(昭和48年)に神戸・御影に香雪美術館が開館(施設設備の改築工事に伴い長期休館中)。
開館45周年を記念して、御影の本館に次ぐ2館目の美術館として、中之島香雪美術館が2018年3月21日にオープンした。(中之島は朝日新聞社の発祥の地)
特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより 」
東京都江戸東京博物館が所蔵するコレクションから、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」と、歌川広重の「東海道五拾三次之内」や「名所江戸百景」など、代表作が展示される。
特別展「北斎と広重 冨嶽三十六景への挑戦 江戸東京博物館コレクションより 」 | 中之島香雪美術館
出品目録
プロローグ 広重、絵師を目指す
三保松原図、安藤徳太郎(歌川広重)
広重が生涯手元に置いた少年時代の1作。「十才 安藤徳太郎」という署名入り。
第1章 風景画への道―北斎のたゆまぬ努力
1979年(寛永9年)の新春に配られた摺物。
鳥瞰図で描かれた東海道。右下が日本橋、右上が京都、左上に富士山。
蘭字枠江戸名所 江戸高縄之景、渓斎英泉
周囲がアルファベット風の蘭字枠で囲われている。
北斎の代表作の一つで、北斎に絵を学びたい人に向けてまとめられた。
これは「無礼講」の図で、烏帽子と褌1枚の人物が酒宴を盛り上げる様相。
葛飾北斎の「冨嶽三十六景 尾州不二見原」と似ている歌川広重の「葛飾翁の図にならゐて」という作品がボストン美術館にある。
第2章 葛飾北斎「冨嶽三十六景」の世界
鷹、葛飾北斎
北斎の現存する数少ない団扇絵の一つ。
北斎の画室模型(縮尺1/5)
北斎は本所割下水(現在の墨田区亀沢)で生まれてから、生涯で90回くらい引っ越したと言われる。
冨嶽三十六景 凱風快晴、葛飾北斎
通称「赤富士」。
冨嶽三十六景 深川万年橋下、葛飾北斎
漁師を頂点とする三角形が富士山の稜線と相似形。
冨嶽三十六景 駿州江尻、葛飾北斎
風に飛ばされて、懐紙や菅笠が空に舞い上がっている。
冨嶽三十六景 相州梅沢左、葛飾北斎
富士山と鶴の組み合わせで縁起が良い。梅沢は現在の神奈川県二宮町で、大磯と小田原の間にあった宿。
冨嶽三十六景 相州江の島、葛飾北斎
シリーズの中では珍しく誇張の表現がなく実景らしく描かれている。
駿河町の呉服店三井越後屋の店舗が両側に建ち並ぶ通りから富士山を眺める。右側の屋根と富士山の三角形が相似。
湖面に写る逆さ富士には雪がある。
街道の松並木越しの富士山。
冨嶽三十六景 五百らかん寺さざゐどう、葛飾北斎
冨嶽三十六景 本所立川、葛飾北斎
運河沿いに材木問屋の材木置き場が立ち並び、材木の隙間から富士山が覗く。材木置き場が幾何学的。
冨嶽三十六景 相州仲原、葛飾北斎
仲原は現在の神奈川県平塚市中原辺りで、大山寺に向かう参詣道の入口。富士山の手前には大山が描かれる。
冨嶽三十六景 諸人登山、葛飾北斎
富士山の姿ではなく、富士山の登山者が主題で、富士講の一行が描かれている。
第3章 新たな風景がへの道―広重の挑戦と活躍
東海道の最初の宿場である品川宿を大名行列の最後尾が通過する様子。
濃淡のぼかしで遠近が表現されている。
富士山を仰ぎ見るために女性が笠を手で差し上げる動作、富士山に向かって飛んでいく鳥、そして富士山は枠からはみ出ている!
モノクロで宿場町の静寂な様子が表されている。
「名ぶつ とろろ汁」の看板。
丸子にある丁子屋のとろろ汁が懐かしい。
白雨は夕立やにわか雨のこと。
江都名所 湯しま天神社、歌川広重
右奥に江戸城、左奥に富士山。
江都勝景 よろゐの渡し、歌川広重
江都勝景 山下御門之内、歌川広重
現在の日比谷公園の位置にあった佐賀藩鍋島家の上屋敷の朱塗りの門。御堀にはたくさんの水鳥。
江戸近郊八景 小金井橋夕照、歌川広重
雪と増上寺の組み合わせは、他の名所絵シリーズでも人気の画題。
両国納涼大花火、歌川広重
風景江ノ嶋図会、歌川広重
「岩屋口より蒼海を見る図」。江の島を観光する人を描いた団扇絵。
浪士が師直邸へ侵入する瞬間。
仇討ちを成し遂げた浪士が亡き主君の塩谷判官へ焼香をあげるため、菩提寺である光明寺(泉岳寺)へ向かう場面。
第4章 広重“富士”を描く
名所江戸百景 するかてふ、歌川広重
駿河町に建ち並ぶ呉服屋三井越後屋と、中央の富士山。「江戸名所図会」でも同様の構図が描かれる。
名所江戸百景 深川万年橋、歌川広重
万年橋で亀が手桶に吊るされて「放し亀」として販売されたもの。
同じ深川万年橋を、北斎は「冨嶽三十六景」で橋の下から富士山を望んだのに対して、広重は橋の上から亀が見下ろす構図で描いた。「亀は万年」とシャレも利かせている。
名所江戸百景 大はしあたけの夕立、歌川広重
ゴッホが模写したことで知られる。
エピローグ 広重の残したもの
歌川広重遺言状(9月2日付)
常設展示施設として、重要文化財「旧村山家住宅」に建つ茶室「玄庵」が原寸大で再現されている。村山龍平記念室もある。
2021年には京都江戸東京博物館でも特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」が行われた。
特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」 - 江戸東京博物館
江戸東京博物館は、大規模改修工事のため2025年度中(予定)まで休館中。
夕食は、麺類日本料理 美々卯(みみう)の梅田ルクア店で、うどんすき。
阪神梅田本店のドローリーで、フィナンシェ(ゴルゴンゾーラ with ハニー)を購入。
グランフロント大阪店の観音屋で、デンマークチーズケーキを購入。
18時23分に大阪駅発のJR東海道山陽本線で約5分、18時27分に新大阪駅に到着。
18時48分に新大阪駅発のひかり520号で帰宅。
2024年05月23日~05月26日 奈良・大阪旅行