10時24分、日比谷駅に到着。
日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術(出光美術館)
展示概要
「本展は、「鑑賞入門」と冠して、日本の美術作品をじっくりと見て「たのしむ」ことを目指して企画しました。出品作品はすべて日本で生まれたものですが、テーマを特定せず、時代は鎌倉時代から現代の作品まで、またジャンルも絵画から工芸まで、幅広く展示しています。
ここでいう「しりとり」とは、言葉あそびではありません。ひとつの作品に何がどのように描かれているのか観察し、作品どうしの「イメージの共通点」をみつけることです。
各章のはじめに見た作品に描かれたイメージが、となりの作品にもつながっていく。共通点をさがして丁寧に鑑賞していくと、何度も繰り返し登場するテーマや図柄があることに気づかされます。
さらに一段と鑑賞が深まると、となりの作品だけでなく、どこかで見たことのある作品や、どこかで見た景色とのつながりを感じるかもしれません。自分の記憶の中の景色、心の風景ともどこかつながりを感じれば、感情を揺さぶる体験ができるはずです。」
出品リストhttp://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/pdf/shiritori.pdf
第1章 ふたつでひとつ —「風神雷神図屏風」からはじまるしりとり。
風神雷神図屏風|収蔵品の紹介「出光コレクション」|出光美術館
竜虎図(伝 俵屋宗達、江戸時代)、龍と虎が見つめ合っていて、2つがなんとなく繋がっているようにも見え、まさに2つで1つ
春秋二美人図(葛飾北斎、江戸時代)、春と秋の2幅とはタイトルを見てから更に詳しく見ないと分からなかった
梅花小禽(小杉放菴、昭和時代)、これは敢えて四曲一隻ではなく二曲一双にしたのか。2つを離した状態で比べてみたい。
春秋蒔絵盆(大正時代)、春の柳桜、秋の川を文字で書かずに、絵で描くパターン。特に秋の紅葉の蒔絵が綺麗。
松林図屏風らしいうっすらした空気感。この前にも風神雷神図屏風の前にも椅子が置かれていて、リラックスして見れる。贅沢。
右隻には力強い松に黒いカラス、左隻には柔らかな柳に白鷺と、正反対な世界が描かれ。右隻には、タンポポ(春)、カラスの子育て(夏)。左隻には、穂をつける葦(秋)、雪をかぶる柳(冬)と、右から左へ四季の移ろいも見える。右から左へ見ていくと、春から冬へ、黒から白へ。
松に鴉・柳に白鷺図屏風|収蔵品の紹介「出光コレクション」|出光美術館
四曲一隻として伝わる作品は制作当時から、そうだったのか?四曲一隻ではなく四曲一双だったとしたら、左右どちらかにもう一隻あったとしたら、どんな屏風だったのか?
このように想像するような疑問が投げかけられ、例として「花鳥図屏風(狩野松栄)」という作品があげられていた。
すごく面白い!
想像し、考え、話し合うのに、良い切り口だと感じた。
第2章 いろいろな水のかたち —「波濤水禽図屏風」からはじまるしりとり。
波濤小禽図屏風(狩野常信、江戸時代)、波に躍動感?荒々しさ?を感じる。
青磁染付葦流水文皿(鍋島藩窯、江戸時代)、確かに波濤小禽図屏風と波の先の丸い感じの描き方が似ている。
荒磯蒔絵十種香道具(江戸時代前期)、蒔絵好き。横からは立体的に見える。これも波の先の形似ている。
養老勅使図(田中訥言、江戸時代)
布曳飛瀑図(山本梅逸、1845年)、上2つに比べてリアルで、音まで聞こえてきそう。
柳橋水車図屏風(江戸時代)、橋を歩いているよう
朝鮮唐津水指(唐津、桃山時代)、本当に水?滝?をイメージしたものなのか?
色絵御座船香炉(古清水、江戸時代中期)、船の外側に波が描かれている
色絵花鳥流水文蓋物(柿右衛門、江戸時代前期)、白いうつわの表面に波の文様が彫られて、筆で描いたカラフルな花鳥。
音、温度、香りなどを想像する鑑賞の仕方が紹介されていた。
茶室・朝夕菴でも、水に関連する道具が展示されているらしい。
金沢の国立工芸館も水に関する展覧会だった。
水のいろ、水のかたち展
第3章 たくさんの図柄 —「美人鑑賞図」からはじまるしりとり。
美人鑑賞図(勝川春章、江戸時代)、女性11人に、猫が2匹。この章でこれから展示されているものの図柄がこの中に描かれているらしい。鶴、月・秋草、もみじ、牡丹、鳥など、細かい!
青磁染付宝尽文大皿(鍋島藩窯、江戸時代中期)、楽器の笙(しょう)、軍配、宝珠、宝剣、法螺など宝づくし。
三福神画賛(仙厓義梵、江戸時代)、神自身の姿は描かず、小槌、鯛、軍配という福神の持ち物のみで象徴的に暗示。
亀に宝珠図(葛飾北斎、江戸時代)、亀が口から寿という文字を吐いている
蓬莱蒔絵櫛台(江戸時代後期~明治時代)、鶴亀と松竹梅、亀の扉を開けると、竹と満月が現れるらしい!
春園富貴図(田能村竹田、江戸時代)、牡丹は「百花の王」、「富貴花」と呼ばれ、富の象徴。
四季花鳥図屏風(山本梅逸、1845年)、右には梅、柳、藤、牡丹、孔雀、左には松、竹、菊、鶴、など。
色絵菊花文茶碗(江戸時代後期)、赤青の菊。内側にも描かれているのも良い。
磯辺蒔絵硯箱(江戸時代後期)、和本のデザインで蓋が表紙。波に岩礁に鶴。タイトルを記す題箋も貼ってある風。
月に萩・蔦下絵古今集和歌巻(伝 本阿弥光悦書、伝 俵屋宗達下絵、江戸時代)、和歌と絵がセット。
月に秋草図屛風(伝 俵屋宗達、江戸時代)、金地にすすき、萩、桔梗、撫子が綺麗。黒く見える月は当初は銀だったらしい。
出口横に展示されていた雑画巻(鈴木其一、江戸時代)のところに、問いかけがあった。
第3章の最初に見た美人鑑賞図では、2つの掛軸は内容が描かれていて、更にもう1つの掛軸を女性が布に包まれた状態で持っている。3つ目の掛軸に描かれたものは何だろうかというもの。
ヒントとして、「1つ目が寿老人、2つ目が鶴と竹」、「落款は(狩野)探幽。探幽の弟子の桃田柳栄には「寿老・鶴・亀図」という作品がある。」などがあげられていた。
そしてヒントからは、3つ目は「亀」という推測ができるが、「鶴・竹」がもう一つの可能性もあるし、全く別かもしれないとあった。
ここからは、併設展示
展示室4、ルオー(ジョルジュ・ルオー)
聖書の風景、「厚塗りは極限にまで達し、もはやそれは立体と化している。」
展示室5、陶片室
朝夕菴という茶室もある。
ロビーからの景色も良く、煎茶、ほうじ茶、ウーロン茶のドリンクバーがあった。
出光美術館は、出光興産の創業者であり、美術館創設者の出光佐三が蒐集した美術品を展示・公開するため、1966年(昭和41年)、丸の内に開館した。
出光美術館 門司もある。
出光佐三とゆかりの深い門司港レトロ地区の一角に出光コレクションを展示する美術館として2000年に開館した。出光佐三の生涯の軌跡を紹介する出光創業史料室も併設している。
出光美術館は帝劇ビルの9階にあり、帝国劇場の入口にはムーラン・ルージュの広告があった。
Tokyo - Home - Moulin Rouge! The Musical 『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』
朝に日比谷駅で買う予定だったが、日比谷駅には定期券売場が無くて買えなかった。
メトロ&ぐるっとパス限定デザイン「東京メトロ 24 時間券」2 枚と「東京・ミュージアムぐるっとパス2023」1 枚のセットで3,130円。通常(600円×2+2,500円=3,700円)より570円お得らしい。
2023年度版「メトロ&ぐるっとパス」を発売します!|東京メトロ
https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews230327_1.pdf
2023年7月22日(土)〜9月3日(日)
期限ぎりぎりだけど開始!
コースAの最初の謎解きポイントである東京国立近代美術館へ。
謎A-0を解いて、謎A-1に向かう。
解けたが、問1,問2はあまり納得が行かない。
あとはゆっくり所蔵作品展を見る。
所蔵作品展 MOMATコレクション (2023.5.23–9.10)
1室、この部屋は「ハイライト」と名付けられ、「重要文化財の秘密」で見た絵がたくさんある。
騎龍観音(原田直次郎)
大きな花束(ポール・セザンヌ)
草上の小憩(石井柏亭)は秋な色使い
エロシェンコ氏の像(中村彝)
パリ風景(藤田嗣治)は、灰色のパリ(典型的なパリっぽさはない)
2室、鵜飼六題(近藤浩一路)から3つ、白黒の淡い絵
3室、4室は、関東大震災から100年(被災と復興、社会のひずみ)
5室、絵画詩(おお!あの人やっちゃったのね)(ジョアン・ミロ)は音楽のよう。ミロ本人はこの作品を「おなら」を主題としたものと語ったらしい。
花のテラス(パウル・クレー)、カラフルで優しい絵。
コントルポアン(岡本太郎)、タイトルはフランス語の音楽用語で旋律同士を同時に組み合わせる作曲技法。
旅人(瑛九)
3階へ
6室、新生比島建設(川島理一郎)は軍人会議。
水より上る馬(坂本繁二郎)
7室、8室、9室は、生誕100年大辻清司(「実験」と「共同」、「具体」と「物質」、上原2丁目)
8室、燃える人(岡本太郎)
10室、墨田河舟遊(鏑木清方)
かえり路(池田蕉園)
土(荘司福)は、前回参加した所蔵品ガイドで気に入った。
2階へ
11室、コンサート(マルク・シャガール)は少し病んでる?
遠い日(遠藤彰子)はまさに視覚のラビリンス
ダマスカスの道(ロレンツォ・ボネキ)
宮崎の夜−眠れない家(横尾忠則)、代表的なシリーズであるY字路らしい。確かに分かれ道ってタイトルな感じ。
岡﨑乾二郎の2作品、絵の具を乗っけただけ。タイトルがヤバい。
ギャラリー4
Harmless Kitty(奈良美智)
平和な村(千葉正也)
東京国立近代美術館は、東京・ミュージアムぐるっとパス2023で、所蔵作品展割引(一般料金の100円引)だった。
ガウディとサグラダ・ファミリア展は混んでいそうだった。
見たい展覧会たち
森美術館開館20周年記念展「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」(森美術館)
2023年4月19日(水)~9月24日(日)
作品リスト
https://www.mori.art.museum/files/exhibitions/2023/04/18/wcr_worklist.pdf
特別展「海 ―生命のみなもと―」(国立科学博物館)
2023年7月15日(土)~10月9日(月・祝)
永遠の都ローマ展(東京都美術館)
2023年9月16日(土)~12月10日(日)
やまと絵―受け継がれる王朝の美―(東京国立博物館)
2023年10月11日(水) ~ 2023年12月3日(日)
モネ 連作の情景(上野の森美術館)
2023年10月20日(金)~2024年1月28日(日)